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執筆者の写真KIKOスタッフ

「Hostel KIKO」お店紹介


自らを「復興起業家・白ヒゲ」と名乗るオーナーの齋藤さん。「白ヒゲ」は、人気漫画「ワンピース」のキャラクターの生き方をリスペクトしているから。

荒町商店街から東七番丁を少し北に進んだ路地の奥にあるゲストハウス、HOSTEL KIKO(キコ)。普通の2階建ての一軒家に見えますが、実は、ドミトリー(相部屋)9部屋、個室4部屋(和室2、洋室2)からなる宿泊施設です。


「仙台駅から徒歩圏内、しかも昔ながらの商店街で外国人向けの民泊をやりたい!」と思い物件を探していたというKIKOのオーナー、齋藤一郎さん(51)。2017年の夏にこの空き物件を見つけ、翌年6月にはオープンにこぎ着けました。オープンから1年で、延べ8,000泊の利用があり、そのうち4割が外国人旅行者だそうです。


もともと学生寮だった物件をリノベーションしたKIKO。

KIKOのキャッチフレーズは「GLOBAL MEETS LOCAL」。グローバル(世界)とローカル(地域)が出会い混ざり合う場、「交差点」でありたいという齋藤さんの挑戦が、この地でスタートしました。


東日本大震災を機に、自ら「復興起業家」を名乗り、仙台や石巻でアパート経営の会社を起業した齋藤さん。2016年からは空き部屋を利用し、Airbnbで民泊業も始めました。Airbnbは海外のサイトなので、日本に興味を持った海外の旅行者が東京・京都などを回るだけでなく、仙台にも来てもらうチャンスを作れると考えたのです。さらに、一度だけではなく二度、三度と来てもらうにはどうしたらいいかと考え、たどり着いた答えは、「泊まった人と友だちになる」こと。その頃から齋藤さんの、宿泊客と積極的にコミュニケーションをとるスタイルが出来上がりました。そうして、年間100名くらいの人が宿泊してくれるようになりましたが、法律改正のタイミングなどもあり、2018年6月から、現在のゲストハウス事業を立ち上げたのです。



1階のドミトリーの廊下に描かれた可愛らしい絵。季節によってテイストを変えているそうです。


 KIKOがあることで仙台・東北のファンが増えるように、KIKOで働くスタッフも積極的にゲストと友達になり、楽しむ運営を心がけています。そして、将来は2店舗目、3店舗目と広げていき、故郷であり被災地の石巻方面にも観光客の流れを作りたいと、齋藤さんは考えています。

 オープンから1年が経過し、KIKOには、国内各地からリピート宿泊して仙台旅行をしてくれる人がいたり、ドイツの若者が5回も泊まりに来てくれるなど、「仙台のファン」になってもらうことが出来ています。最近は宿泊サイトのレビューに高評価を書き込む人が増えており、それを見た人がKIKOを訪れるという好循環も生まれているそうです。


さらに、宿泊業だけがKIKOの役割かというとそうではありません。「荒町の魅力をゲストに紹介し、街の人と触れ合ってもらうことで、『荒町には友達がいるからまた来たい』という人を増やして『まちおこし』につなげたい」と齋藤さん。そのためにやっているのが、2階のキッチン&ダイニングルームやラウンジでのイベントです。宿泊客同士の交流はもちろん、誰でも参加可能なワークショップや地元住民との食事会など、さまざまな人々が集う場として活用されています。「世代や国境を越えて、会話が成り立っているのが面白いです」と、斎藤さんはここでも嬉しい手応えを感じています。



ほぼ毎日のように宿泊者と地元の方々が交流している2階ラウンジ。

「もっと、荒町を面白いまちにしたい」と日々思いをめぐらせ、さまざまな企画を考えては試す齋藤さん。KIKOの荒町商店街での役割は、これからますます高まっていきそうです。


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ゲストハウス HOSTEL KIKO 仙台市若林区東七番丁1−15 TEL 022-282-9788 URL http://www.hostelkiko.com

-------- 取材日:2019年8月16日(17時~) 取材:福地裕明 記事:福地裕明


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※この記事は「荒町さんぽ」のフリーペーパー講座で受講生の皆さんが取材・執筆した荒町エリアのお店紹介記事です。

「荒町さんぽ」について詳しく知りたい方は下記Facebookページよりご確認ください。

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